中耳炎(ちゅうじえん)
中耳という鼓膜の奥の空間に炎症をおこす病気です。
中耳も副鼻腔と同様、粘膜で覆われています。
中耳炎には色々な種類があります。
代表的なものは、急性中耳炎、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)、慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎の4つです。
急性中耳炎は急に耳が痛くなり、熱がでたり、耳だれが出たりします。鼻の菌やウイルスが耳管(耳と鼻の奥をつなぐ管)を通って中耳に入り炎症を起こすため、鼻が悪い時になりやすいです。治療は抗菌薬の内服や耳の処置を行います。
滲出性中耳炎は急性中耳炎の後などに中耳に貯留液が残り、難聴や耳閉感が出現します。急性中耳炎のような痛みはありません。消炎剤などの内服で改善しない場合、鼓膜切開し、貯留液を吸引したり、換気のためのチューブを入れることもあります。
慢性中耳炎は急性中耳炎を反復し、鼓膜に穴があいてしまった中耳炎で、耳だれを反復します。
鼓膜穿孔を閉鎖するために手術を行うこともあります。
当院では鼓膜穿孔閉鎖のための日帰り手術を行っています。
詳細は「日帰り手術」のページをご覧ください。
真珠腫性中耳炎は鼓膜の上皮成分が、鼓膜の一部が陥凹することにより中耳内に入り、耳小骨などを破壊し、難聴や耳漏、めまい、顔面神経麻痺などをきたします。
治療は鼓室形成術という手術が必要になります。